歯をなるべく削らず、自然な形へ―amidexによる新しいCR修復

歯が欠けたり、すり減ったり、歯と歯の間にすき間ができたりした場合、状態によっては歯を大きく削り、被せ物で形を回復する治療が必要になることがあります。
しかし、健康な歯は一度削ると元には戻りません。そのため近年では、悪くなった部分だけを取り除き、天然の歯をできる限り残す「MI(Minimal Intervention:最小限の侵襲)」という考え方が大切にされています。
amidexとは?
amidexは、徳島大学大学院医歯薬学研究部・歯科保存学分野教授の保坂啓一先生が、共同創業者として2023年に立ち上げた徳島大学発のスタートアップ企業です。デジタル技術を活用し、歯をできる限り削らずに形を回復する、新しいコンポジットレジン(CR)修復の普及に取り組んでいます。
CRとは、歯の色に近い歯科用の樹脂材料です。むし歯を削った部分や欠けた部分に直接詰め、光を当てて固めることで歯の形を回復します。
透明な「型」で治療後の形を再現
通常のCR治療では、歯科医師が材料を少しずつ盛りながら、フリーハンドで歯の形を作ります。小さなむし歯では比較的シンプルですが、大きな欠けやすき間、すり減りなどを自然に整える場合には、高度な技術と時間が必要です。
amidexでは、まず患者さんのお口の状態に合わせて、治療後の歯の形をデジタル上で設計します。その設計をもとに、一人ひとり専用の透明な「クリアインデックス」を製作します。
治療時には、クリアインデックスを型枠として歯に装着し、その内部へCRを注入して光で固めます。事前に設計した形をお口の中へ再現しやすいため、複雑な形態でも効率よく治療を進められることが特徴です。
患者さんにとってのメリット
amidexを用いることで、必要以上に健康な歯を削ることを避けながら、歯の形やバランスを整えられる可能性があります。あらかじめ治療後の形を設計しているため、形態修正や噛み合わせの調整を効率化し、治療時間や患者さんの負担を抑えることも期待できます。
歯の欠けやすり減り、前歯のすき間、歯の形の改善などに応用できますが、すべての症例に適しているわけではありません。むし歯の大きさや残っている歯の量、噛み合わせなどを診査したうえで治療方法を選択します。
保坂啓一先生と当院とのつながり
保坂先生は、株式会社amidexの共同創業者・CDOとして、長年培ってきた接着歯学と保存修復治療の知見をもとに、デジタル技術を活用した次世代のCR修復治療の開発を進めてこられました。
また、保坂先生は麻布十番歯科オーラルケアの立ち上げメンバーのお一人でもあります。現在も当院理事長・鳥居秀平先生を恩師として慕ってくださっており、学術的な交流が続いています。
こうしたつながりを大切にしながら、当院では今後も新しい知見や技術を取り入れ、患者さんの大切な歯をできる限り長く残す治療を追求してまいります。
amidexについて詳しくはこちら
https://amidex.co.jp/
監修者 鳥居 秀平 医療法人社団 悠和会 北野坂鳥居歯科医院/理事長
「医は仁術」の理念に基づき、患者様の気持ちに寄り添い、誠実で愛情ある治療を行うことを大切にしています。当院では、患者様の不安や希望を伺い、その方に適した治療を提供することを重視しています。オペ室や歯科用CT、マイクロスコープなどの設備を整え、安全で信頼できる治療環境を整えており、スタッフ一同、患者様の大切な歯を守るために努めております。
略歴
- 1994年 日本大学松戸歯学部卒業
- 1996年 英国マンチェスター大学研究在籍
- 1998年 国立大学 東京科学大学大学 歯学部 文部教官
- 1998年 東京科学大学付属歯科衛生士学校 講師
- 1999年 国立大学法人 東京科学大学大学院医歯学総合研究科
顎顔面機能再建学系専攻 文部科学教官 - 2001年 北野坂鳥居歯科 開業
所属
- 日本口腔インプラント学会 専門医、指導医
- アジア口腔インプラント学会 認定医
