糖尿病と歯周病の意外な関係

当院には「東京糖尿病療養支援士」の歯科衛生士が在籍しています
「糖尿病と歯科には、どのような関係があるの?」と思われる方も多いかもしれません。実は、糖尿病と歯周病は、お互いに影響を及ぼし合うことが分かっています。
厚生労働省の『歯周病検診マニュアル2023』では、糖尿病による免疫機能や末梢の血流の障害によって歯周病が悪化しやすくなる一方、進行・重症化した歯周病によって血糖コントロールが難しくなる場合があると示されています。さらに、日本糖尿病学会の『糖尿病診療ガイドライン2024』では、2型糖尿病の方に対する歯周治療は血糖コントロールの改善に有効であり、推奨グレードAとされています。
なぜ歯ぐきの炎症が血糖値に関係するのか?
歯周病は、プラーク(歯垢)の中の細菌によって歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支える骨まで失われる病気です。炎症が続く歯周ポケットからは、炎症に関わる物質が血流に乗って全身へ運ばれ、血糖値を下げるインスリンを効きにくくすることがあります。
反対に、毎日のブラッシングでプラークを減らし、歯科医院で歯石を除去して歯ぐきの炎症を抑えることで、血糖管理の改善につながる場合があります。ただし、歯周治療だけで糖尿病が治るわけでも、すべての方の血糖値が必ず下がるわけでもありません。内科での治療とお口の管理を両方続けることが大切です。
東京糖尿病療養支援士(東京CDS)とは
東京糖尿病療養支援士、通称「東京CDS」は、糖尿病の病態や治療、療養支援について一定水準の知識を身につけ、所定の研修を受講し、認定試験に合格した専門職に与えられる認定資格です。
東京糖尿病療養指導士認定機構によると、主に健康増進や糖尿病の発症予防、福祉・介護などの幅広い場で、糖尿病予備群や一般の方への啓発と予防を担う人材とされています。歯科衛生士も受験対象となる専門職の一つです。糖尿病を診断・治療する医師の資格とは異なり、それぞれの専門分野から糖尿病のある方やその予備群を支えるための資格です。
当院には東京CDSの資格を持つ歯科衛生士が在籍しています
当院には、「東京糖尿病療養支援士(東京CDS)」の認定を受けた歯科衛生士が在籍しています。糖尿病とお口の健康に関する知識を生かし、歯周病の予防や継続的な口腔管理を支援しています。
歯科衛生士は、歯周病検査の結果や磨き残しの状態を確認し、患者さんのお口の状態や生活習慣に合わせたブラッシング方法、歯間ブラシなどの使い方をご提案します。また、歯科医師と情報を共有しながら、必要に応じてクリーニングや受診間隔を調整し、無理なく続けられるセルフケアを一緒に考えます。
糖尿病のある方の歯科治療では、血糖の状態によって治療の効果が得られにくかったり、治療時期を慎重に検討したりすることがあります。歯科を受診する際には、糖尿病があることや使用中のお薬をお知らせください。必要な場合には、糖尿病の主治医と情報を共有しながら、歯科医師・歯科衛生士が連携して治療や予防管理を進めます。
糖尿病のある方・血糖値が心配な方もご相談ください
歯みがきのときに血が出る、歯ぐきが腫れる、口臭が気になるといった症状は、歯周病のサインかもしれません。歯周病は自覚症状が乏しいまま進むこともあるため、症状がなくても定期的な検査が重要です。糖尿病の治療中の方はもちろん、健診で血糖値を指摘された方も、受診時に遠慮なくお知らせください。
お口の気になること、どうぞ気軽にご相談ください。定期的な検査とクリーニング、毎日のセルフケアを通して、お口から全身の健康を支えていきます。
監修者 鳥居 秀平 医療法人社団 悠和会 北野坂鳥居歯科医院/理事長
「医は仁術」の理念に基づき、患者様の気持ちに寄り添い、誠実で愛情ある治療を行うことを大切にしています。当院では、患者様の不安や希望を伺い、その方に適した治療を提供することを重視しています。オペ室や歯科用CT、マイクロスコープなどの設備を整え、安全で信頼できる治療環境を整えており、スタッフ一同、患者様の大切な歯を守るために努めております。
略歴
- 1994年 日本大学松戸歯学部卒業
- 1996年 英国マンチェスター大学研究在籍
- 1998年 国立大学 東京科学大学大学 歯学部 文部教官
- 1998年 東京科学大学付属歯科衛生士学校 講師
- 1999年 国立大学法人 東京科学大学大学院医歯学総合研究科
顎顔面機能再建学系専攻 文部科学教官 - 2001年 北野坂鳥居歯科 開業
所属
- 日本口腔インプラント学会 専門医、指導医
- アジア口腔インプラント学会 認定医
