当院のクリーニングが違う理由——高額なエアフローを保険診療で無料提供

当院のクリーニングが違う理由——高額なエアフローを保険診療で無料提供
「歯のクリーニングをしたら、しみるようになってしまった」——そんな経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
実は、この問題を解決するために、革新的なシステムがあります。それがエアフローという最新のクリーニング技術です。ただし、通常はとても高額な自費診療(数万円程度)であり、日本ではほとんどの歯科医院が導入を見合わせているのが現状です。
当院では、このエアフローを保険診療の患者さんも含めて無料で使用できるように、医院として提供しています。 つまり、通常は別途料金がかかる最新のクリーニングシステムが、追加費用なく利用できるということです。
一般的な歯科医院での現状
ほとんどの歯科医院では、保険診療のクリーニングは「スケーリング」という昔からの方法だけで行われています。
一方、エアフローは「新しい技術」「審美的」という理由から、自費診療の扱いになることがほとんどです。つまり、患者さんは以下のような状況に置かれています:
- 保険診療:スケーリングのみ(数千円)
- 自費診療:エアフロー追加(別途数万円)
多くの患者さんは「費用が心配だから、保険診療だけにしよう」と、より質の高いクリーニングを受ける機会を失ってしまいます。
当院の考え方——良い治療を、できるだけ多くの患者さんに
当院では、この状況を変えたいと考えています。「費用が心配で、良い治療が受けられない」という患者さんの不安を解消したいのです。
そのため、保険診療でお越しになった患者さんにも、スケーリングに加えてエアフローを無料で提供しています。これは「患者さんの口腔健康を最優先にしたい」という当院の医療哲学です。
スケーリングとエアフロー——2つのクリーニングが必要な理由
大切なお話です。スケーリングとエアフローは「どちらが優れているか」という話ではなく、両方が必要な、異なる役割を担う処置です。
また、歯の状態によって処置の順序が変わることも、ご理解ください。
スケーリングの役割
「歯に固くこびりついた歯石を取り除く処置」です。
歯石は一度固まってしまうと、ブラッシングでは絶対に除去できません。金属製の器具(スケーラー)を使って、この硬い歯石を物理的に取り除きます。歯周病が進行している場合や、歯石が大量に付着している状態では、この処置が最優先です。
これは保険診療で行われる、医学的に根拠のある治療であり、決して悪い治療ではありません。
エアフローの役割
「スケーリング後、または定期メンテナンス時に、細菌の膜と着色汚れをさらに丁寧に除去する処置」です。
スイスのEMS社が開発したこのシステムは、微細なパウダーを圧縮空気と水とともに吹き付けることで、歯石を取り切った後の細かい汚れ(バイオフィルム)と着色(ステイン)を効率よく除去します。
特に、スケーリングでは取り切りにくい細菌の膜を破壊することに優れており、予防歯科の観点から非常に効果的です。また、ノズルがほとんど歯に触れないため、セラミックやインプラントなど、スケーラーの使用に注意が必要な部位にも安心して使用できます。
当院の新しい治療法——Perio-Mate(歯周ポケット内洗浄・バイオフィルム除去)
通常のエアフローとの違い
実は、エアフローには大きな制限がありました:通常のエアフローは、歯周ポケットの内部に噴射することができません。 理由は、ポケット内に高い圧力がかかると、空気が歯肉の中に入ってしまう危険(気腫)があるからです。
当院が導入しているナカニシの製品には、以下の2つがあります:
- Prophy-Mate neo:歯肉縁上用のパウダーポリッシング(保険診療で無料提供)
- Perio-Mate:歯肉縁下用で、深いポケット内のバイオフィルム除去に対応
そのため、従来は深い歯周ポケット内の細菌を取り除く手段が限られていました。また、ヨーロッパではエアフロー導入が進んでいますが、日本ではほとんどの歯科医院が導入を見合わせているのが現状です。
Perio-Mateの革新的な設計
当院が導入しているPerio-Mate(ナカニシ製)は、歯周ポケット内での安全な噴射を実現した最新技術です。特殊なノズル設計により、ポケット内に安全に噴射することが可能になりました。
タービン開発技術において培った流体解析により、ポケット内でのパウダーの流れに考慮した噴射が可能です。一方向だけでなく全方向への均一な流れにより、軟組織へのダメージを最小限に抑え、この革新的なメカニズムにより、通常は到達できないポケットの奥深くまでバイオフィルムを除去することができるようになったのです。
中等度から高度の歯周病治療後の治癒促進
スケーリング・ルートプレーニング後にPerio-Mateによる歯周ポケット内の機械的デブリードメント(清掃)を行うことで、臨床パラメータの有意な改善が認められています。特にインプラント周囲炎の非外科的治療においては、治療後3~6ヶ月間にわたる定期的な使用により、ポケット深さ、出血、付着レベルなどの有意な改善が報告されています。
患者さんにとってのメリット
Perio-Mateによる治療は、従来のスケーリングでは取り除けなかった深いポケット内の細菌を、痛みなく、爽快感のある治療で除去できます。
- ✓ 痛みがない(ポケット内の圧力が安全に保たれているため)
- ✓ 爽快感がある(細菌膜が効率よく破壊され、清潔感が得られる)
- ✓ 患者さんが快適に受けられる(超音波スケーラーの振動や不快感がない)
料金について
Perio-Mateによる歯周ポケット内のバイオフィルム除去は、自費診療で7,500円です。
これは、スケーリング・SRPなどの基本的な治療に加えて、より高度な治癒促進を望まれる場合に提供する、付加的な医療サービスです。特に、中等度から高度の歯周病で治療中の方や、インプラント周囲炎でお悩みの方にお勧めしています。
当院でのクリーニングの流れ——治療とメンテナンスで異なります
歯周病治療時(歯石が大量にある場合)
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スケーリングで歯石を除去
- 歯に固くこびりついた歯石を取り除きます
- これが治療の基本であり、最も重要です
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その後、エアフローでさらに丁寧に仕上げ
- スケーリング後の細かい汚れと細菌の膜を除去
- より清潔な口腔内環境を実現
定期メンテナンス時(良好な状態が維持できている場合)
実は、定期検診とメンテナンスの流れは、治療時とは異なります。当院では以下の順序で進めています:
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プラークの染め出し
- 特殊な染料を使い、磨き残したプラーク(細菌の集まり)を目に見える形に
- 患者さんが「どこが磨けていないか」を目で確認できます
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ブラッシング指導
- 染まった部分を、正しい磨き方で一緒に磨きます
- 患者さんが「自分で磨く技術」を身につけることが予防の基本です
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エアフローによるプラークとバイオフィルムの除菌
- 染め出しで見えた汚れを、エアフローで丁寧に除去
- 細菌の膜(バイオフィルム)も一緒に破壊します
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取り残しプラークと歯石の除去
- 奥歯の奥深い部分や、プラークが付きやすい部位(上顎の頬側など)の残存プラークをチェック
- 必要に応じて、超音波スケーラーで微細な歯石を除去
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ポリッシング(研磨)
- 歯の表面をツルツルに磨き上げます
- プラークや着色が再付着しにくくなります
ポイント:メンテナンス時は、スケーリングが先ではなく、プラーク除去が中心になります。歯石が少ない良好な状態だからこそ、この低侵襲なアプローチが可能です。
こんな方にこそ、当院のクリーニングをお勧めします
保険診療でのスケーリング・エアフロー
- 「歯石をしっかり取り除きながら、できるだけ歯に優しいクリーニングを受けたい」という方
- 「クリーニングの費用が心配」という方
- 定期メンテナンスに通っている方で「以前のクリーニングでしみるようになってしまった」という不安がある方
- 「プラークをしっかり取りながら、歯を傷つけないメンテナンスを受けたい」という方
- インプラントやセラミックなど、高度な処置を受けている方
Perio-Mate(自費診療・7,500円)
- 中等度から高度の歯周病治療中で、より高度な治癒促進を望まれる方
- インプラント周囲炎の非外科的治療を受けておられる方
- 「ポケット内の深い部分の細菌を取り除きたい」という方
- 「痛みのない、快適なクリーニングを受けたい」という方
スケーリング・SRPとProphy-Mate neo、そしてPerio-Mateを組み合わせた、総合的で質の高い歯周病治療とメンテナンスが受けられます。
まとめ
スケーリング・SRPとProphy-Mate neoは、質の高い口腔ケアを実現するための2つの柱です。さらに当院では、Perio-Mate(歯周ポケット内のバイオフィルム除去)という最新の治療法も導入し、特に歯周病治療後の治癒促進に活用しています。
- スケーリング・SRP:硬い歯石を除去する(保険診療・必須)
- Prophy-Mate neo:細菌の膜と着色を除去する(保険診療・無料提供)
- Perio-Mate:深いポケット内の細菌を除去し、治癒を促進(自費診療・7,500円)
歯周病は日本人が歯を失う最大の原因です。その予防と治療には、信頼ある医学的処置と最新のクリーニング技術の組み合わせが必要です。
当院では、患者さんのお口の状態に合わせて、最適な組み合わせの治療をご提案します。
「歯周病の治療が怖い」「ポケット内の深い部分が心配」「痛みのない治療を受けたい」——そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。お一人おひとりの口腔内の状態をしっかり確認した上で、最適なケアをご提案します。
監修者 鳥居 秀平 医療法人社団 悠和会 北野坂鳥居歯科医院/理事長
「医は仁術」の理念に基づき、患者様の気持ちに寄り添い、誠実で愛情ある治療を行うことを大切にしています。当院では、患者様の不安や希望を伺い、その方に適した治療を提供することを重視しています。オペ室や歯科用CT、マイクロスコープなどの設備を整え、安全で信頼できる治療環境を整えており、スタッフ一同、患者様の大切な歯を守るために努めております。
略歴
- 1994年 日本大学松戸歯学部卒業
- 1996年 英国マンチェスター大学研究在籍
- 1998年 国立大学 東京科学大学大学 歯学部 文部教官
- 1998年 東京科学大学付属歯科衛生士学校 講師
- 1999年 国立大学法人 東京科学大学大学院医歯学総合研究科
顎顔面機能再建学系専攻 文部科学教官 - 2001年 北野坂鳥居歯科 開業
所属
- 日本口腔インプラント学会 専門医、指導医
- アジア口腔インプラント学会 認定医
